昔から寝る子は育つ、この言葉は間違いないんです。
生まれたばかりの赤ちゃんは1日中寝たりさめたりを繰り返す訳で、一日の三分の二を寝て過ごすわけ。
生まれてすぐは体内時計が未熟なので昼夜のリズムに関係なく一日が過ぎます。そのため寝たり起きたり、お母さんは寝不足に悩まされるわけ。
それでも、昼夜のリズム、周囲の人との接触で体内時計が発達して生後4ヶ月頃から睡眠と起きてることのパターンがあってくるというわけです。
成長とともに睡眠時間も短くなって、毎日16時間も寝てたのが1才になると13時間、2~3才頃で12時間、3~5才で11時間になります。
小学校低学年で10時間、小学校中学年~中学生で9時間、高校生で8時間といわれ「そんなに寝る」のと思われがちですが、
睡眠は心身の発達に不可欠、しっかり寝ないとね。
赤ちゃんは、脳波がはっきりしてないそうで「動睡眠」と「静睡眠」とに分けられます。
動睡眠は、顔や手足がピクピク動いたり、呼吸が不規則になったりします。このとき脳は活発に動いて神経ネットワークが発達します。
それでも2才頃になると大人と同じレム睡眠になり睡眠時間も短くなります。
静睡眠は体や目玉は動かず、呼吸もゆっくり、脳が休息してぐっすり眠っています。成長してノンレム睡眠になるわけです。
幼児期にノンレム睡眠の中でも深い睡眠が増え熟睡量は一生のうちでももつとも多くなります。
寝付いてから3時間内の深い睡眠中に、大量の成長ホルモンのシャワーを浴び急に体が大きくなります。
すごいですね。
日本人の睡眠時間は個の50年で一時間も少なくなりました。同時に子供たちの睡眠時間も削られてきました。
調査によると夜10時以降に床に就く3才児は、昭和55年で22%でしたが平成12年はなんと52%と過半数を超えてしまいました。
夜型の幼い子供は、大きな問題です。睡眠不足で幼稚園のお昼寝の時間に起こさないと目が覚めない子供ほど
、指差しが遅く、話せる言葉も数が少ないといわれています。夜型の乳幼児は精神運動の発達が遅れていることを示してます。
睡眠不足は「切れやすい子供」の増加のにもなっています。穏やかな心を保つためにはセロトニンという物質が大切で、
寝不足だとセロトニン関係物質が少ないことが知られておりイライラ感が強まることに繋がります。
子供の健やかな成長を願うなら子供が寝るべき時刻に一緒に寝てあげるのがベスト。
眠れない子供には「入眠儀式」を試してください。
「歯磨き→おもちゃの片付け→パジャマに着替え→トイレ→ぬいぐるみにお休みをいう→家族にお休み→
本を読み聞かせ→明かりを消して添い寝」だんだん心の準備をしていきます。
■子供の夜更かしを防ぐ
朝の光を浴びて生体リズムを整えましょう。
早起き、昼間の活動量を増やして生活リズムを整えます。
ことどもの睡眠を守るのは「大人の責任」
今夜の睡眠の準備は、もう今から始まっています。
少しずつ実行していき、良い睡眠が取れるようにして上げたいものですね。
医学博士 坪田聡先生より